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2021年3月17日の日刊自動車新聞様に掲載されました

2021.03.17

2021年3月17日の日刊自動車新聞様に掲載されました。

https://www.netdenjd.com/articles/-/246191

=記事内容=

〈リサイクル北から南から〉リンクスジャパン(愛知県江南市)

リビルド部品の製造を手がけるリンクスジャパン(千葉高史社長)は、愛知県江南市の本社工場の隣に新社屋を建設、工場内の一角にあった事務所を移して業務を開始した。また、新社屋を建てたことで空いた工場内のスペースに新しい設備を導入し、リビルド部品の生産能力を引き上げる。リビルド部品の生産、販売が好調なことを受けたものだが、社員が働く環境を改善して採用などにつなげる狙いもある。(中部支社・小野 大佐)

同社は1999年に設立。中古のエンジンをリビルドし、リサイクル部品事業者などを通じて販売している。工場は移転、統合を繰り返し、2005年に現在の工場を開設した。

新社屋の敷地は約330平方㍍。延べ床面積は約200平㍍。建物の1階を倉庫、2階を事務所とした。当初は第2工場を建設することも検討したが、「第2工場を建てると技術的なノウハウが分散してしまう」(千葉社長)と考え、事務所を本社工場から分離することにした。

ただ、これまでは工場と事務所が同じ建物にあったことで工場の担当者と営業が密接なコミュニケーションをとることが出来ていた。そのため、新しい事務所には工場とやり取りするためのグループウェアを導入し、事務所にいながら工場の仕事の状況を把握できるようにした。それでも千葉社長や営業スタッフは「1日に数回は(工場に)行く」という。

そこには「働く環境を良くして人を採りたい」という千葉社長の思いもある。1年近く前に中途採用を募集した時は、応募が普段より多かったという。その中には観光業や飲食業など、コロナ禍で厳しくなった業界からの転職希望者があった。しかし、今はそうした動きも落ち着いたからだ。新しい事務所は、営業の採用のアピールポイントにしたい考えだ。

生産能力を引き上げるため、工場の作業環境の改善に乗り出す。具体的には、主に部品を磨く工程を担う「加工室」を新たに設ける。工場の一角を囲み、エアコンで加工室内の温度を管理する。加工室で行う組み立て加工の作業は、室温が1度違うだけで精度に影響が出るためだ。

また、ベンダーと共同で開発した協働ロボットを1台導入する。これまで人の手で行っていた洗浄工程にロボットを導入することで、同工程を半自動化する。同社では工場の生産能力を現在の30%引き上げを目指しているが、そのボトルネックになっていた部分でもある。

協働ロボットにレーザーの洗浄機を装着し、エンジンの外観を洗浄する。現在の洗浄作業は水や金属ブラシを使うため、作業者が水で濡れたり、発生した金属の粉で健康を害する可能性がある。協働ロボットの導入は作業効率の向上だけではなく「よりクリーンな仕事にしないと、成り手がいなくなる」という千葉社長の危機感の表れでもある。

工場の工事は4日に終わった。協働ロボットについても、成功すれば今後、さらに増やしていきたい考えだ。

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